【令和8年3月31日改正】ドローン飛行計画の通報要領を行政書士が解説!実務で気をつけるべき3つの変更点

1. 改正の背景と「飛行計画の通報要領」の基本的な目的

ドローンを安全に飛ばすために欠かせない「飛行計画の通報」ですが、令和8年3月31日に「無人航空機の飛行計画の通報要領」が改正されました

そもそもこの要領は、航空法に基づき、操縦者が事前に飛行情報を共有することで、無人航空機同士の衝突を未然に防止することを目的としています。

操縦者は、ドローン情報基盤システム(DIPS)を通じて飛行日時や経路を通報し、他の機体の計画と重複していないか確認しなければなりません。

今回の改正は、増え続けるドローン飛行に対応し、空域をより効率的かつ安全に活用するためのルール整備が主眼となっています。

2. 不必要な調整を防ぐ!「適正な飛行経路」の通報努力義務

今回の改正で注目すべきは、飛行経路の設定に関する「努力義務」が追加された点です。

従来、自分の飛行計画が他の操縦者の計画と重複する場合は、当事者間での調整や計画の中止が求められていました。

最新の改正ではこれに加え、「不必要な調整が生じることがないよう、適正な飛行経路を通報すること」「本当に飛ばす範囲だけ」を通報するというマナーが明確化されたといえます。

3. 飛ばさないならすぐ消す!飛行中止時の「取消」の義務化

次に実務上の影響が大きいのが、「飛行中止時の速やかな取消」の義務化です。

これまでの要領でも計画の変更は可能でしたが、今回の改正でルールがより厳格になりました。

通報した飛行を中止することになった場合、「中止が判明した時点で速やかに当該飛行計画の通報を取り消すものとする」という一文が追加されています。

予定していた飛行を行わないにもかかわらず計画を残したままにすると、他の操縦者がその空域を避けて計画を立てなければならず、運航の妨げになります。

中止が決まったら、即座にDIPSで取り消し処理を行うことが、操縦者の義務として位置づけられました。

4. DIPS入力項目の整理(民間資格情報の削除と氏名表記の簡素化)

3つ目の変更点は、DIPS(通報システム)で入力・紐付けを行う操縦者情報の簡素化です。

従来の要領に含まれていた項目の一部が削除・変更されています。

まず、操縦者情報から「民間技能認証の種類及び番号等」の項目が削除されました。

国家資格である技能証明への移行が進んだことによる整理と考えられます。

また、氏名についても以前は「(フリガナを含む)」との記載がありましたが、改正後の要領では単に「氏名」となっています。

さらに、緊急連絡先の氏名欄からもフリガナの指定が消えており、全体的に入力項目の整理と最適化が進められています。

5. 変わらない重要ルール(24時間制限と連絡先情報の管理)

今回の改正でも変更がなく、引き続き遵守が必要なルールについても再確認しておきましょう。

飛行計画の「目的地に到着するまでの所要時間」は、引き続き「最大24時間」と定められています。

これを超える長期間の飛行を計画する場合は、計画を分割して通報しなければなりません。

また、氏名や電話番号、メールアドレスといった連絡先情報は、他の計画と重複した際の当事者間調整に不可欠なものです。

常に最新の正確な情報が登録されているか、定期的に確認するようにしましょう。

6. まとめ

令和8年3月31日の改正により、「無人航空機の飛行計画の通報要領」はより実務に即した公平なルールへと進化しました。

今回のポイントを要約すると、以下の通りです。

  • 適正な経路設定:他の操縦者への配慮として、過大な空域確保を避け、適切な範囲で作図・通報すること。
  • 速やかな取消:飛行を中止する場合は、判明した時点ですぐにDIPSから計画を削除すること。
  • 項目の整理: 民間技能認証情報の削除など、登録情報の構成が一部変更されたこと。

ドローンを取り巻く環境は常に変化しています。

操縦者は、こうした「空域の譲り合い」を促進するルールを正しく理解し、適切に飛行計画を通報することで、安全な空のインフラを守っていかなければなりません。

最新のDIPS操作に慣れ、改正に対応した確実な運用を心がけましょう。