ドローンの特定飛行とは?10種類の飛行条件と許可・承認申請をわかりやすく解説

「ドローンを飛ばしてみたいけど、何か手続きが必要なの?」

そう思ったことがある方は多いはずです。

実は、ドローン飛行の中でも特にリスクが高いとされる「特定飛行」に該当する場合は、航空法に基づいて国土交通大臣の許可または承認を取得しなければなりません。

無許可で飛ばしてしまうと罰則の対象になることも。「知らなかった」では済まされない重要なルールです。

この記事では、特定飛行の定義から10種類の飛行条件、申請の流れまで、ドローン初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。

📋 この記事でわかること

  • 特定飛行とは何か(航空法上の定義)
  • 10種類の特定飛行の詳細と注意点
  • 許可が必要な飛行と承認が必要な飛行の違い
  • 知らないと危ない罰則リスク

1. 特定飛行とは?航空法で定められた「高リスク飛行」のこと

特定飛行とは、航空法第132条の85第1項・第132条の86第2項で定められた、特にリスクが高いとされるドローン飛行のことです。

これらの飛行を行う場合は、原則として事前に国土交通大臣の「許可」または「承認」を受ける必要があります。

「許可」と「承認」の違いをおさえよう

特定飛行に必要な手続きには「許可」と「承認」の2種類があり、飛行の種類によって異なります。

  • 許可:飛行する空域に関する規制(どこで飛ばすか)
  • 承認:飛行の方法に関する規制(どのように飛ばすか)

後述する10種類のうち、①〜④が「許可」が必要な飛行、⑤〜⑩が「承認」が必要な飛行です。

無許可飛行には厳しい罰則あり!知らないでは済まされない

飛行許可・承認を受けずに「特定飛行」を行った場合、航空法違反として50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

趣味や仕事でドローンを使う方は、必ず事前に確認しましょう。

2. 特定飛行10種類を徹底解説!あなたの飛行は大丈夫?

以下の10項目のうち、どれか1つでも該当すれば原則として申請が必要です。それぞれの内容をしっかり確認しておきましょう。

①空港などの周辺上空での飛行【許可が必要】

空港やヘリポートなどの周辺は、航空機が頻繁に離着陸するエリアです。

ドローンが航空機の航路に入り込むと衝突の危険があるため、原則として許可なしでの飛行は禁止されています。

ただし、飛行可能な制限高さが設けられており、その高さを超えない場合は許可が不要なケースもあります。

飛行前に必ず「国土地理院地図」や「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」などで確認してください。

②地表または水面から150m以上の高さでの飛行【許可が必要】

地表または水面から150mを超える上空は、航空機が飛行する航路として使用されています。航空機との衝突事故を防ぐため、この高度での飛行には許可が必要です。

【注意ポイント】

  • 「150m」は海抜(標高)ではなく、直下の地表または水面からの高さ
  • 山の斜面や丘の上では地面の形状が変わるため、特に注意が必要

③人口集中地区(DID地区)上空での飛行【許可が必要】

DID地区(Densely Inhabited District)とは、国勢調査に基づいて設定された人口集中地区のことです。

住宅街や市街地の多くがこれに該当し、ドローンが落下した際に人身事故や物損事故につながるリスクが高いため、許可が必要です。

自分が飛ばしたい場所がDID地区かどうかは、「国土地理院地図」や「国勢調査の資料」などで確認できます。

④緊急用務空域での飛行【原則禁止】

災害救助や緊急輸送などで使用される緊急用務空域では、救助活動や緊急対応を妨げるおそれがあるため、原則として飛行が禁止されています。

重要なのは、「①空港周辺・②150m以上・③DID地区での飛行許可を持っていても、緊急用務空域では飛行できない」という点です。

緊急用務空域の設定はリアルタイムで変わるため、フライト直前にも国交省HPなどで確認する習慣を持ちましょう。

⑤夜間での飛行【承認が必要・飛行経験も必要】

夜間はドローンの姿勢や距離が視認しにくく、墜落リスクが大幅に高まります。夜間飛行には承認が必要であり、灯火(ライト)の装着など安全対策も義務付けられています。

夜間とは国立天文台が発表する「日の入り」から「日の出」までです(季節・地域によって異なる)。

⑥目視外での飛行【承認が必要・飛行経験も必要】

「目視」とは、操縦者が補助器具(双眼鏡やモニターなど)を使わず、自分の目で直接ドローンを確認しながら飛行することです。

建物の裏や遠距離での飛行は「目視外」にあたり、承認が必要です。

目視外にあたるケース:

  • 建物や障害物の陰になって見えない場所での飛行
  • FPV(First Person View)ゴーグルを使った一人称視点での操縦
  • 自律飛行・自動飛行で操縦者から遠く離れる場合

⑦人または物件から30m未満での飛行【承認が必要】

人・車・建物などから30m未満の距離でドローンを飛ばすと、接触事故のリスクが高まります。この距離での飛行には承認が必要です。

「物件」に含まれるもの

  • 建物、家屋、工作物(橋、電柱、電線、信号機、街灯など)
  • 自動車、バイク、自転車などの車両
  • 船舶、鉄道車両

⑧催し場所(イベント)の上空での飛行【承認が必要】

お祭り・花火大会・コンサートなど、不特定多数の人が集まる場所の上空でのドローン飛行は、落下時に重大事故につながるリスクが高く、必ず承認が必要です。

催し場所(イベント)とは「特定の日時、特定の場所に不特定多数の人が集合するものかどうか」を主催者の意図なども考慮して総合的に判断します。

「少人数の集まりだから大丈夫」と判断せず、疑わしい場合は申請しておくことをおすすめします。

⑨危険物を運ぶ(危険物輸送)【承認が必要】

ドローンにガソリン・花火・火薬・農薬などの危険物を搭載して飛行する場合、落下時の火災や爆発などの2次被害を防ぐため、承認が必要です。

危険物の例

  • 引火性液体(ガソリン・アルコールなど)
  • 爆発物・火薬類(花火を含む)
  • 毒物・劇物・農薬類
  • 高圧ガス

⑩物を落とす(物件投下)【承認が必要・飛行経験も必要】

ドローンから何らかの物体を投下する行為は、落下時に人や物に当たる危険があるため、承認が必要です。

物件投下にあたる行為の例:

  • 農薬・肥料の空中散布(農業ドローンによる作業)
  • 緊急物資・支援物資の投下
  • チラシ・プロモーショングッズの空中散布
  • 釣り用の撒き餌など

農業用ドローンは農薬散布が主な用途ですが、これも物件投下にあたります。農業関係者の方は特に注意してください。

3. まとめ

特定飛行は、ドローンの中でもリスクが高い飛行にあたります。

安全のためには、事前にどの飛行が該当するかをしっかり確認し、適切な許可・承認を取得してから飛ばすことが大切です。

特定飛行の許可・承認申請は、内容が複雑でミスが起きやすい部分です。

申請に不安がある方は、行政書士などの専門家に相談することで、スムーズに手続きが進められます。

「ちょっと聞いてみたい」だけでも大丈夫です。弊所でもドローン飛行の許可・承認申請に関するご相談を承っています。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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